電気代の高騰、すぐできる対策とエネルギー自給の家づくり
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近年、電気代の値上がりによって、家計の圧迫を感じている方がいらっしゃるかもしれません。その背景には燃料価格の高騰に加え、再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)の上昇など、個人の努力ではコントロールできない要因も存在します。本記事では、すぐに取り組める対策と、電気の購入量を抑えるエネルギー自給型の家づくりのポイントをご紹介します。
電気代が高騰する理由
電気代は、主に以下の4項目で構成されています。
1.基本料金
契約アンペア数で決まる固定費です。
2.電力量料金
使用した電力量に応じてかかる料金です。電力会社の料金改定などにより、電気料金単価が変動することがあります。
3.燃料費調整額
発電燃料価格を反映させた料金で、原油やLNG(液化天然ガス)価格の高騰が値上がりの要因となります。
4.再エネ賦課金
再生エネルギーの普及を目的として、電気利用者が広く負担する費用です。制度や単価の見直しにより、負担額が変動します。
これらの中で特に値上がりしているのが、燃料費調整額と再エネ賦課金です。これらは家庭でコントロールできるものではないため、電気代の上昇を十分に抑えられない場合があります。そのため、電力プランの見直しや省エネ家電の活用といった工夫に加え、住宅の断熱性能を高めたり、太陽光発電や蓄電池を導入したりして、購入する電力量そのものを減らすことが、これからの電気代対策として重要になっています。
ここからは、すぐに実践できる方法と、長期的に効果が期待できる住まいづくりのポイントをご紹介します。
今すぐ取り組める対策
ここからは、電気代を抑えるために今すぐ取り組める2つの対策を解説します。
電力会社のプラン見直し
電気代の節約を図るなら、電力会社のプランを見直しましょう。電力自由化以降、新電力が電気事業に参入し、お得なプランを数多く提供しています。また、大手電力会社も顧客を取り込むべく、現在のライフスタイルに合わせたプランを打ち出しています。例えば昼間は仕事や学校で留守にしがちで、夜間に多く電気を使う場合、夜間電力が安いプランに変更するとよいでしょう。
家電の買い替え
最新の家電は購入費が高いものの、消費電力量の差によって数年単位でコストが逆転する場合があります。特に、10年以上使用しているエアコンや冷蔵庫は消費電力量に大きな差があり、一般的に買い替えのメリットが大きいと言われています。
電気の購入量を抑えるエネルギー自給住宅

エネルギー自給住宅とは、太陽光発電や蓄電池などを活用し、家庭で使う電気の一部を自らつくり、購入する電力量を減らす住まいです。電気の購入量を抑えるには、エネルギー自給住宅がおすすめです。断熱性や気密性などの省エネ性能を高めつつ、エネルギー自給設備の導入により、消費電力量の削減につながる可能性があります。ここで、エネルギー自給住宅について解説します。
高い断熱性能
高い断熱性能の住宅は冷暖房効率が高くなり、エアコンの消費電力量を抑えやすくなります。稼働時間を減らすのではなく、少ないエネルギーで運用できる少ないエネルギーで快適な室温を維持しやすくなり、結果として冷暖房にかかる消費電力量を抑えられます。
断熱性能を向上させるには、複層ガラスの採用や壁・屋根・床への十分な断熱材の施工が効果的です。スウェーデンハウスでは3層ガラス木製サッシや高性能断熱材に加え、高い気密施工技術によって冷暖房効率を高めています。
太陽光発電と蓄電池
太陽光発電と蓄電池を設置し、エネルギーを自給すれば電気代を削減できます。近年は売電収入の単価が減少しており、電気を売って利益を得るというより、自家消費して電気代を節約するという考えが主流となっています。昼間は太陽光発電の電気を利用し、夜間は蓄電池に貯まった電気を利用すれば、購入する電力量を減らせます。また、蓄電池は停電時の非常用電源としても利用できるため、災害対策になる点も大きなメリットです。
V2Hの設置
V2Hを設置すれば、電気代の削減にもなります。V2Hは「Vehicle to Home(車から家へ)」の略称で、電気自動車のバッテリーに蓄えた電力を住宅で利用できるシステムです。電気自動車の大容量バッテリーを家庭用蓄電池として活用できるため、夜間や停電時にも電気を利用できます。
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PICK UP! BEI(一次エネルギー消費量) BEI(Building Energy Index)とは、住宅がどれだけ省エネルギー性能に優れているかを示す指標です。現在、国の住宅性能の評価軸は断熱等級からBEIに変わりつつあり、2027年のGX-ZEHや補助金もBEIが基準です。なお、BEIは数値が下がるほど省エネ性能が優れているとされ、0.7以下は特に優れていると評価される住宅です。 |
対策資金の作り方と補助金・助成金活用

電気代を抑えるための省エネ性能の高い住宅は、建築費用が高くなる傾向にあります。ただし、以下のような補助金・助成金制度を利用できるケースもあるため、積極的に利用しましょう。
国の補助制度

国は優良な住宅ストックを増やすため、省エネ性能の向上に対して様々な補助・助成をおこなっています。ただし、各事業の補助・助成を受けるには条件を満たす設計をおこなった上で、受付期間中に申請しなければなりません。
また、受付期間内であっても予算上限に達すると受付が終了する場合があります。利用を検討する際は、対象要件や申請スケジュールについて、早めに住宅会社へ確認しておきましょう。
自治体独自の助成金
自治体によっては独自の制度を設け、省エネ性能の住宅建築を支援しています。例えば東京都では、蓄電池・V2H・エコキュートなどと併せて太陽光発電設備を設置すると、最大で45万円の助成を受けられます。原則として、みらいエコ住宅2026事業や先進的窓リノベ2026事業、給湯省エネ2026事業とも併用できるため、大幅な節約になる可能性があります。
ただし、自治体によっては、助成制度を設けていない場合もあります。省エネ性能の住宅を建築する際は、必ず自治体の助成制度の有無を確認しましょう。
参照元:東京都環境局「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」
まとめ
電気代の高騰は、燃料価格や再エネ賦課金など、家庭ではコントロールできない要因の影響も大きく受けています。そのため、まずは電力プランの見直しや省エネ家電への買い替えなど、すぐに実践できる対策から始めることが大切です。
長期的に電気代の負担を軽減したい場合は、住宅そのものの省エネ性能を高めることが有効です。高い気密性・断熱性に加え、太陽光発電や蓄電池、V2Hなどを組み合わせることで、購入する電力量を抑えながら、災害時の備えにもつながります。
また、国や自治体の補助制度を活用することで、導入費用を抑えられる場合があります。電気代が変動しやすい時代だからこそ、目先の節約だけでなく、将来を見据えた住まいづくりを検討してみてはいかがでしょうか。
[筆者プロフィール]
八木 友之(やぎ ともゆき)
宅地建物取引士、行政書士、不動産コンサルティングマスター
大手不動産仲介会社など計5社に勤める。不動産売買仲介・不動産買取・事業用定期借地権での法人テナント誘致などを行う。これらの業務に18年間携わり、不動産売買全般、借地、税金、相続などの分野に強い。現在、不動産・金融webライターとして執筆活動中。愛知県出身。





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